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神戸精神分析研究所 研修会のご案内

神戸精神分析研究所研修会の歴史

1970年(昭和46年)に前所長・中野良平が神戸大学医学部精神科で始めた精神分析研究会が母体となっています。
1988年(平成元年)に、前所長・中野良平がわが国で初めての独立した精神分析研究の専門機関として現在の地に神戸精神分析研究所を創設しました。2015年(平成27年)4月より理事長として中野良吾が引き継ぎ現在に至っています。

当研究所で行なっている研修会の特徴

現在、当研究所では人間存在分析療法(精神分析的心理療法)を基本に研修を行っています。

人間存在分析(精神分析的カウンセリング)は、問題や症状の発生・発症の直接の原因となった「誘因」状況を中心として、その時の出来事や感じたこと、考えたことなどを、できるだけ具体的にクライアントに思い出して、語ってもらい、その情況をカウンセラーと共に見ていく。そうして自分というものをカウンセラーと共にはっきり認識していけば、クライアントが自ら自分の問題を解決できるようになる、あるいは、症状が消褪するという方法です。

人間存在分析は、狭義の心理療法だけではなく、より広く学生相談、スクールカウンセリング等のカウンセリング、あるいは、看護、ケースワーク、作業療法など、心理的面接技法の必要な分野の仕事にも活かせる実践的な技法です。研修会ではこの技法の実際的な習得を目標としておこなっています。

人間存在分析(精神分析的カウンセリング)とは

人間存在分析は、当研究所の創設者・中野良平が創始した精神分析的心理療法の一技法です。彼はその特徴を、次のようにのべています。

「精神分析というと、もともとは古典的標準的精神分析を意味していましたが、フロイト以後さまざまな方向に発展して幾つもの流派が生まれてきました。現在では、それらすべての流派を含めて精神分析と称するようになりました。

そのような状況の中で神戸精神分析研究所は"人間存在分析学派"と称すべき流派を構築してまいりました。古典的標準的精神分析では神経症の心因は過去の無意識の幼児期体験にあるとして転移解釈を介して、その心因を意識化させれば神経症は治癒するとしています。人間存在分析では神経症を発症させた現在の直接の誘因を分析・解明すればふつうの神経症は治癒させることができるのです。重症の神経症の場合は、その分析方法でさらに分析・解明していくと転移も生じ、誘因に呼応する素因としての幼児期体験までも分析・解明することができます。

古典的標準的精神分析では治癒するのに何年もかかることが多いのですが、人間存在分析ではおよそ半年から一年半で治癒することが多いのです。人間存在分析学派は精神分析を基盤としながらも統合的実践的でわかりやすい流派です。」

(中野良平 記)

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